婚約披露宴が無事終了し部屋に戻ったオスカル。庭園での出来事を思い出すと胸が高鳴る。あれから母上や父上，姉上の顔をまともに見られなかった。もう婚約者なのだからひそかに寄り添うことはないのだ。…だが，しかし！
ファーストキスなのだ!!いつもみたく頬じゃなくて唇なのだ!!
しかも，アンドレから！後ろから！やぁだぁ!!
私はテーブルの上のガラスの薔薇に目をやった。去年の誕生日にアンドレから贈られたもの。いまも美しく輝きを放っている。
そして私の左手の薬指には………アンドレとお揃いのエンゲージリング…。本当にジャルジェ家公認の婚約者になったんだ。婚約者となったいまでは，アンドレが私の部屋に夜遅くまでいても良いというありがた～い（？）お許しが出ている。うーん…。今夜は部屋に呼ぶのはやめとこうかな…。婚約披露宴以来気まずくてまともに会話してないし。
どうしよう。わぁんアンドレ…。

この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。