フリーエリア2
今日は,オスカルとアンドレの婚約披露宴。ヨハネ・プリンセスホテルで催す予定。
オスカルも部屋で身支度をしている。淡い水色の細身のドレスを着てメイクアップして…髪を緩く束ねて…。
「オスカル…。入るわよ。」ノックとともに入ってきたのは一番上の姉・オルタンス。薄いグリーンのワンピース姿という出で立ち。後ろから母上も入ってきた。
「まあ!!オスカル!あなたって子はイヤリングひとつもつけないで…。お髪も…普通のヘアゴムで止めるなんて…。」
オルタンスが,化粧台からヘアブラシと髪留めを持ってくる。ジャルジェ夫人がジュエリーボックスからアクアマリンのイヤリング一組持ってきてオスカルの耳につける。オスカルの白い胸元にアクアマリンのペンダントが煌めいている。
……………………………………………披露宴会場《梨壺の間》……「ジャルジェ社長のお嬢様,ご婚約なさるのですって。お相手の方もとても素敵な方だそうよ。」
「まあ!!早くお目にかかりたいですこと!!」
披露宴会場では,親戚,会社関係の人間が,集まっている。
「長官!!おめでとうございます!!お嬢様がご婚約なされてさぞご安堵なさるでしょうね。」
「いや…なに。あんなのでも,相手ができるだけ良いと思うがな」しかめっ面(?)で言いながらも半ば嬉しそうにそういうジャルジェ長官。
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