フリーエリア2


「オスカル…。入りますよ?いいですね?オスカル?」
鍵は開いていた。部屋へ入るとオスカルは泣き腫らした顔で着替えていた。涙で濡れたブラウスを見られたくないのだろう。私が入ってきたら,脱いだブラウスをたたんだから。でも泣き腫らした顔は隠せない。
「母上…。アンドレが…。薫さんと付き合うって…。私との婚約を忘れて…。」泣き腫らした瞳にさらに涙が溢れる。
「オスカル…。わかったわ…。もう泣くのはやめにしましょう…ね?アンドレは戻ってくるわ。」
すっかり痩せてしまったオスカル。いつもの艶やかな真珠色の肌もつやをなくしてしまっている。
早く薫さんをなんとかしなければ…。
「あまりお食事をとっていないようですね。これだったら少しは進むかしら?あなたが子どもの頃から好きだったお菓子を作ったの。それからレモンティー。」
カップに紅茶を注ぐ。
ほんのりと香るレモンとラベンダーの香り。心なしかオスカルの頬が薔薇色に染まった気がする。
私の手作りのお菓子を出された分全部食べた。ろくにお食事を取らなかったからかなりの進歩だった。
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