フリーエリア2
数日振りの接吻のあと、いそいそとラッピングを解きにかかる彼の耳元で囁いた。「誰が中身も付けてやると言った?」
固まる彼。絡まる視線。
ふふん。私はお前の喜ぶ顔を見るのが好きだが、ちょっと悲しげな顔もまた大好きなのだよ。
首筋に唇が降ってきた。
おお、今夜は怯まず続行か。まあいい。お前の誕生日だしな。
私は彼の頭を引き寄せ、耳朶を優しく噛んだ。
来年も、その次の年も、またその次の年も、10年後も20年後も、8月27日の朝焼けを一緒に見よう。アンドレ。
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