フリーエリア2


眠い…。やっぱりあまり夜更かしなんかするんじゃなかった。朝食もそこそこに部屋へ退散したオスカルはセーラー服にリボンをつける。だる…。今日は1時間目から化学基礎。ノート取るのが大変なんだよね。白いカーディガンを羽織ってばあやを呼ぶ。
「おはようばあや。時間までに紅茶を飲みたいから用意してほしい。レモンティーがいいな。」
「わかりました。お嬢様御用意しておきますわ。」ばあやがでて行くとアンドレが来た。
「おはようオスカル。…どうした?なんだかだるそうだな。おばあちゃん呼んでこようか?」
オスカルを抱えながら頬に手を添える。
頬が熱くなるのがわかる。けどなんか言わないと。
「な…何もない。大丈夫…だ。だから少し離れて…くれ。」
やっと言えた。彼相手だと言いたいことがあってもドキドキしてなかなか言えない。
「だったらいいんだ。少し疲れたような感じだったから」少し離れて彼がそう言う。でも,右手は離してくれない。…温かい手。彼のこの温かい手がないと私は何もできない。生きていけない。
ばあやがきて2人はあわてて繋いでいた手を離す。
2人がまたお互いの温もりを感じられるのは約1ヶ月後である。
『じゃっ車でな。』口パクでアンドレがそう言うとアンドレは部屋を後にした。
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