フリーエリア2
「ん…?オスカル…?……いない……。どこへ行ったんだろ…?」俺は寝台からでて捜してみる。寝返りをうった時,隣にいるはずのオスカルの気配がしなくて目が覚めたのだ。良かった…。バルコニーにいた。あいつが夜中に外に出るとしたらバルコニーぐらいだし。…ちょっとおどかしてやろう。抜き足差し足忍び足…抜き足…差し足忍び足♪そぉっと忍び寄って…後ろから抱きしめる。
「ひゃっっ!!アンドレ!!なんだ後ろからいきなり!!びっくりするじゃないか!」
「いいじゃん♪『フィアンセ』なんだから。ん?」
頬にキスをしながらからかい混じりに聞いてみる。
「そ…それはそうだけど。だからと言って…ん!!」
今度は唇にキスをする。
オスカルの瞳は困ったような,助けを求めているような瞳になった。
「人が話している途中で何をするんだ!?言いたいことを忘れてしまったじゃないか!」今度は拗ねたような顔になる。
「ごめん。さ,もう寝台に戻ろう。朝寝坊するぞ!」
俺はオスカルを抱き上げて寝台へ連れていった。
真夜中の空に乙女座がどこか物悲しく輝いている。
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