フリーエリア2


あぁ…。寝付けない。自分の寝台の上にいる1人の男のせいで。自分の寝台に男がいるなんて今まで考えたことってないんだけど,まさかこんなにはやくその日がくるなんて。私は寝台から抜け出してバルコニーへ出た。月明かりに桜が映えて幻想的な雰囲気をかもしだしている。今日は真珠のような満月。夜風に桜の甘く儚い香りがするよう。私はその夜桜の風を胸いっぱいに吸い込んだ。私の胸のなかのアンドレへの想いに届くように。不意に涙が溢れてきた。
…長かった…婚約まで。本当に…あのまま密かに寄り添いあうだけで終わると思った…父上に知られたら猛反対にあって引き裂かれると思っていたのに…。良かった…婚約までにいけて…。
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