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こちらはメインコンテンツの【令嬢の回顧録】です。
開設の2010/12より概ね2013/10までにUPしたノベルを置いています。


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【21】

UP◆ 2011/11/26

    背中のボタンが1つ外され、胸元が頼りなく緩む。
    予期していたことなのに、彼女の肩はぴくんと揺れた。
    もう!?
    覚悟はすっかりできていて、予習もヤル気もじゅうぶんだというのに、それでも動揺しているのが自分でもおかしかった。
    祭で無邪気にはしゃぎながらも、心のすみっこではずっと考えていたはず。
    こうして彼に、ボタンを外されていくときのことを。
    そして、そのあとのことも…
    晩餐の済んだ後は、月の映る湖が眺められるテラスへと案内された2人。
    おとぎ話だと言われても、彼女には、この湖に村娘が身を投げたような気がしてならない。
    昼とは違う妖しい美しさに魅入り、気がつけばけっこういい時間になっていた。
    刻一刻と減っていく2人の休日。
    『もう!?』などと言っていられるほど、夜は長くない。
    今、私にできること。
    彼女は恋人の首にまわしていた腕をほどくと、丈の短い上着を肩から床へ滑り落として、ぱったりソファへうち伏せた。
    こうすれば、アンドレも残りのボタンを外しやすいだろう。
    彼女も彼女なりに、できる協力はするつもりでいた。
    基本的に努力するタイプの女なのだ。
    経験値ゼロと言えど、何もしないではいられず、とりあえずそうしてみたのだが…
    待てよ。
    これではいかにも「脱がしてくれ」と言わんばかりではないか!?いや、それはもちろんその通りなのだが、でも、でもそんな、あからさまな!
    いささか特殊な育ち方をしたとはいえ、彼女も乙女。
    恥じらいだけは、年の分だけたっぷりとある。
    ひょっとして、こなれた女だと思われた!?
    それは違うぞ、アンドレ。私は私なりにやる気を見せようと‥‥って、やる気とはそういう意味合いではなく心意気の現われで…ああ、もうっっ!
    このような場合、一般的な婦女子はどうしているのだろう。
    しっかり予習してきたはずなのに、彼女は困りきってクッションを抱えこんだ。
    アンドレを相手に、どう振る舞ったらいいのか判らないなんて。
    まったく、幼なじみに恋などするものではない。
    アンドレめ。
    私をこんな気持ちにさせやがって…!
    彼女は悔しさに身を震わせた。
    お互いを知り過ぎているからこそのやりづらさ。
    その裏には、初めて男に身を許す不安やら、やすやすと主導権を奪い返された不甲斐なさやら、こと恋に関しては、彼の手のひらでいいように踊らされてしまう悔しさが隠れている。
    もっと言うなら、彼の手のひらの上で踊らされ、それを心地いいと感じてしまっている自分が悔しいのだ。
    30を過ぎて、初めて知ったこんな気持ち…
    彼女はクッションに顔を埋めて、甘いため息をついた。
    「ああ……アンドレ」
    そんなオスカル・フランソワの様子が、彼には不安に震えているかのように見えた。
    微かな声で自分の名をつぶやいた恋人。
    男の欲望をそそるようなその仕草に、彼のテンションは一気に上がる。
    ダメだ。今日のオスカルは可愛い過ぎる。
    落ちつけ、俺…
    できる限りの丁寧さで、ドレス姿の彼女を1日エスコートしてきた彼。
    照れた彼女にブツブツ言われ、自分でもやり過ぎかとは思ったけれど、誰はばかることなく彼女を女の子扱いできる機会は、きっともう来ない。
    そう思った彼は、思う存分オスカル・フランソワを甘やかし、大切に扱った。
    初めはとまどっていた彼女も、陽が傾く頃には慣れたのか、なかなかのお嬢さまぶりを見せてくれて。
    それは密やかに彼を幸せな気持ちにしてくれた。
    そんなフィルターのかかった彼の目には、ソファに打ち伏せて震えている彼女が、ものすごく可憐に映ってしまっている。
    やっぱり不安なんだろうな。
    まさか本人が屈折した悔しさに身を震わせているとは、思いもしない彼。
    大丈夫だよ、オスカル。
    普段あまり見ることのない白い肩や背中。
    1つだけ外されたボタンがいやに扇情的だった。
    はやる気持ちを抑えて、2つ目、3つ目とゆっくり外していく。
    昨夜遅くまで発禁本を読みふけり、予習をしてきた彼女。
    しかし、彼は彼女以上に予習を重ねていた。
    ご本を読んで一夜漬けの彼女と違って、彼が積んできたのは実践型の演習。
    娼館のお姉さんたち、今まで本当にお世話になりました。
    手取り足取り親切に指導してくれたお姉さんたちのおかげで、彼の予習はばっちりだ。
    ようやく訪れたこの本番も、うまく務めあげる自信がある。
    彼は落ちついた指先でボタンをすべて外し、ゆったりと結われた腰の大きなリボンをするすると解いた。
    もし今、彼女が立ち上がれば、ドレスは足元に輪を描いてふわりと落ちるだろう。
    そんな姿を早く見たい。
    そして、彼がそう思っていることを、彼女も判っていた。
    だいたい今、身につけている勝負下着自体、彼に披露するためのものなのだから。
    恥ずかしい。
    照れもある。
    しかし、最終的には下着姿どころか、一糸まとわぬ身を彼にゆだねるのだ。
    グダグダと躊躇していても、時間の無駄というもの。
    大丈夫だ。
    なにが大丈夫なのか自分でもよく判らぬが、とにかく彼に任せておけば大丈夫なのは判っている。
    心の中で気合いを入れ、彼女はゆるゆる身を起こした。
    ドレスの身頃がぱさりと落ちて、デコルテから谷間の影、ウエストラインまでが彼の目にさらされる。
    彼の視線を素肌に受けるのは想像以上に気恥ずかしく、とても顔など見られない。
    それでも彼女は、えいやっとばかりにドレスを脱ぎ捨てた。
    この期に及んで主導権奪還を諦めない彼女。
    攻撃は最大の防御なのだ。
    劣勢のときには、自ら流れを作った方がよい。
    もっともらしい理論を頭の中で展開し、自分を納得させているオスカル・フランソワだったが、彼には彼女の本当の気持ちがお見通しだった。
    これは彼女流の照れ隠しなのだと。
    きっと、だんだんと脱がされていく緊張感に耐えきれなくなったのだろう。
    超初心者のくせに、強気に見せようとする天の邪鬼な恋人に、彼はクスクスと笑う。
    「なにがおかしい?」
    「いや、おまえにしては頑張ってるなぁ、と」
    「誰のためだと思っている!」
    照れと緊張が振り切れて、ちょっぴり怒りっぽくなってきた彼女。
    「お嬢さまがご機嫌を損ねる前に、1番見たいところを見せてもらおうかな」
    「は?」
    心の準備にないことを言い出されて、彼女は若干怯んだ。
    1番…って。1番だと!?
    普通はまず、この勝負下着が見たいのではないか?
    勝負下着に関しては、さんざんな目に合った彼女。
    少しは関心を持ってもらわなければ、立つ瀬がない。
    しかし、彼には勝負下着の鑑賞を後回しにしても、実はもっと見たい場所があったのだ。
    「オスカル、ちょっとそこに手をついて」
    「へ?」
    そこって…
    それはさっきまで彼女が抱えこんでいたクッション。
    なんでか判らないけれど、彼女はソファに横座りのまま、彼の言うようにしてみる。
    再び背を向けるようにクッションへ手をつくと、彼が視界に入らなくなって、なんだか不安な気持ちにさせられた。
    アンドレ。なにをする気だ…?
    彼はソファから離れると、1番手近な燭台を持ち、すぐに戻ってきた。
    背中から近づけられる蝋燭の揺れる灯り。
    ちょっ…なに…?
    彼女は振り返ろうとした。
    でも。
    「動いちゃダメだよ」
    繊細なレースに装飾されたコルセットを、紐は解かずに少しばかり引きずりおろされ、彼女はきつく目を閉じた。
    彼のしようとしていることが判らない。
    燭台がより近づけられたようで、ほのかな温度を感じる。
    「やっぱり、跡が残っちゃったんだな」
    彼がぽつんとつぶやいた。
    背中…左肩の下あたり。
    はっきりと太刀傷が残っていた。
    ポリニャック夫人に差し向けられた暴漢のつけた傷。
    「あのとき俺は1番近くにいたのに、守ってやれなくてごめん。傷が残ったんじゃないかと、ずっと気にかかっていた」
    なめらかな素肌に目立つ、ひきつれた太刀傷。
    どんな姿をしていても、おまえは女の子なのに。
    「こんなに大きな傷が残ってしまったんだな。すまない」
    傷跡に触れながら詫び言を繰り返す彼に、彼女の心は大きく揺さぶられた。
    背中の傷なんて、思い出したこともなかった。
    彼のせいだと思ったこともないし、負傷したときですら、傷の深さを勲章みたいに思っていた。
    今よりずっと子供だった自分。
    それなのに、彼はずっと女の子のからだに傷が残ってしまったと気にかけてくれていたのだ。
    いちいちと口にしないだけで、彼の中には、そんな彼女への想いが数え切れないほどあるに違いない。
    彼が傷跡にくちづけると、彼女は大げさなほど、びくんとからだを震わせた。
    そんなところに、くちづけられたことなど初めてだったから。
    不意打ちのその感覚は、熱っぽく、でもこそばゆいようで…彼女を妙にいかがわしい気分にさせる。
    ゆっくり振り向いて彼と目が合うと、2人、同じことを考えているのが不思議なほど感じられた。
    おとぎ話の王子と娘のように、いつか2人、身分の壁に跪き、すれ違う日が来るかもしれない。
    でも、今日、この夜を思い出せばきっと大丈夫。
    ただの恋人同士として過ごした夏の1日。その記憶が、これからの2人を支えてくれる。
    彼女はつと立ち上がると、彼から燭台を取り上げた。
    ほのかな灯りに照らし出される、勝負下着姿の全身像。
    うわ…
    これはやばい、まずい。
    初めて見る彼女のそんな姿に、彼は阿保づらで見とれた。
    男の劣情を誘うかのような、小悪魔的なデザイン。
    平素ストイックな気配の漂う彼女に、そんなものが似合うと思わなかった。
    首や鎖骨のあたり、手首など、目につくところが細いから、なんとなくカカシのようなイメージを持っていたのに。
    胸から続くウエスト、腰までの緩急。
    そして意外と豊かなヒップラインと太ももを見ただけで、彼はじゅうぶんに悩殺されそうになった。
    テーブルに燭台を置く彼女の脚線から目が離せず、クラクラしてくる。
    まずい。頑張れ、俺。負けるな、俺。
    耐えられたのは、娼館で鍛えられていたおかげだ。
    そうじゃなかったら、ここで終了していたかもしれない。
    心の中で娼館のお姉さんたちに感謝する彼に、彼女が近づいた。
    「私だけがこのような姿なのは、不公平ではないか?」
    青い瞳に常にはない艶を含ませ、細い指が彼の喉もとに触れる。
    ほどかれて床に落ちるクラバット。
    ジレのボタンが外され、シャツのボタンも1つ1つ…
    ああ、もうダメだ。
    「オスカル!」
    彼は性急な動作で彼女を抱きよせた。
    あと少しなのに、待ちきれなかった。
    はだけられたシャツ。
    その胸に彼女の頬が、髪が触れ、熱く湿った吐息がかかる。
    ずっと思い描いていた香りと体温を直接感じ、感極まった彼はつい……誓いを破ってしまう。
    考えるより先に、からだが動いていた。
    華奢な肩先をつかみ、ソファに押し倒す。
    一瞬で彼に組み敷かれた彼女の目が驚きで見開かれ、そして。
    「いやあぁぁぁっ!!」
    静かな部屋に、取り乱した女の声が響いた。
    「あ‥あ、誰か来て!!」
    悲痛なその声に、彼は音速の勢いで彼女の上から退くと、床に膝をついた。
    「ごめん、オスカル!俺、つい…悪かった」
    「いやあっっ!」
    ああ、しくじった。ここまできて急ぎ過ぎた。
    彼の心はあっという間に後悔でいっぱいになった。
    いくら今夜は同意の上だとしても、いきなり押し倒すなんて俺のバカ!
    なんでもっと優しくしてやれなかったんだろう。
    おまえは初めてなのに。
    きっと怖かったに違いない。
    以前にも1度、このパターンで彼女を泣かせているだけに、トラウマを刺激したかと彼は焦った。
    「本当にごめん。もうこんなことはしないと誓ったのに。
    驚かせたかもしれないけど、でも、俺の気持ちも判って欲しい」
    「…アンドレ」
    「今日のおまえはすごく可愛くて、って、いや、おまえはいつも可愛い!俺はいつだってそう思ってる。
    でも今日のおまえは特に可愛くて、1日中男どもの視線を集めていて…」
    「アンドレ?」
    「本当はどんなにやきもきしていたか。
    早くおまえを俺のものにしてしまいと。
    そんな気持ちでいるところに、こんな姿を見せつけられちゃ」
    男としては、理性もぷつりと切れようもの。
    でも、そんなの言い訳にしかならない。
    「アンドレ!」
    「もう無理強いはしないから、ちょっとだけ抱きしめてもいいか?」
    「いやぁ!誰か助けてぇ!!」
    「た…助けてってオスカル、なにもそこまで」
    「アンドレ、おまえ、さっきから誰と話している?」
    「誰ってそりゃ……へ?」
    目線を落としていた彼が顔を上げると、彼女はとっくにソファの上になどいなかった。
    部屋の外からは、女性のかん高い悲鳴が続いている。
    館でなにかが起きたらしい。
    慌てたような主の声もする。
    まさか賊の侵入とか!?
    彼女は手早くブラウスとキュロットに着替えていた。
    ドレスなんかじゃ動けない。
    「行くぞ、アンドレ!」
    彼女の声に、彼の頭の中も瞬時に切り替わる。
    扉をぶち開け部屋を出て、声のする方へと走った。
    暗い廊下を曲がり、開けた大階段の下に手燭をもった主と執事がいる。
    その足元に娘がうずくまっているような…
    「どうされたんです?」
    駆けつけるなりそう聞いたが、聞かなくても事態は想像がついた。
    大きなおなかをかばうように倒れ込んでいる娘。
    そして、じわじわと赤黒く広がっていく不吉なしみ。
    これは!
    「今朝、馬車の長柄が折れたときに、おなかを打っていたのだそうです。祭の賑わいと慌ただしさに、たいしたことはないと我慢していたのだと」
    オロオロした主の声に、彼女の表情が険しくなる。
    実は晩餐の給仕をつとめる娘のようすに、違和感を覚えていたのだ。
    けれど身重の女など見慣れていない彼女には、妊婦とはそんなものかと思われ…
    ああ、こんなことになるとは!
    聞けば主の妻はとうに亡くなっており、娘の夫は街に出稼ぎに出ているという。
    産み月に帰るという夫を、娘が心待ちにしてることを執事が教えてくれた。
    「いやぁぁぁ!あたしの赤ちゃん!!」
    混乱して悲鳴を上げ続ける娘に、気持ちばかりが焦らされる。
    「誰か…館に女性はいないのですか?出産経験のあるような」
    「いいえ、ぶどうの収穫期でなければ、執事以外に住み込みの使用人はいないのです。晩餐の後片付けが済めば、皆、それぞれ家に帰っていきますから」
    「では、医者は?」
    「隣り村に」
    なんてことだ。
    「でも、確か産婆さんはいるんですよね?」
    そうだ!
    横から口をはさんだ彼のひらめきに、彼女は大きく頷く。
    「そうだ、ご主人。産婆に来てもらえばよい」
    「それが…」
    主も執事もひどく困った顔をした。
    「あの湖沿いの道は先日の嵐でひどく荒れており、しかも片側は湖へと切り立っている。
    月が明るいとは言え、夜のあの道を馬車で行くのは無理なのです。たとえ行ってみたところで、湖を大きく迂回しなければなりませんし、悪路の中、どれほど時間がかかることか」
    「それは…確かにそうかもしれません」
    昼間あの道で馬車を繰った彼には、容易く想像できる。
    だとしたら、このまま朝が来るまで見守るしかないのだろうか。
    ひどく不安定な娘の様子。
    そんなこと、できるわけがない。
    「馬であの橋を渡ってみてはどうだろう」
    「あの橋を馬で!?」
    「無茶です!」
    主と執事の声が重なる。
    しかし。
    「私ならできる」
    彼女はきっぱりと言い切った。
    この旅に連れてきた愛馬の顔を思い浮かべてみる。
    大丈夫だ。絶対できる!
    「アンドレ、馬の支度を」
    彼を厩舎へ向かわせて、執事に産婆の家の場所を聞く。
    あの馬車の長柄が折れた場所から、ごく近いようだ。
    1本道を途中で1ヵ所それるだけ。
    判りやすそうだし、これなら産婆を乗せていたとしても、けっこう早く戻れるかもしれない。
    よし!
    執事が説明を終えるのももどかしく、彼女はざっくりしたイメージをつかむと厩舎へ向かった。
    「アンドレ、用意はいいか?」
    厩舎に駆け込み鋭く声をかけると、彼は手綱を引いてそこを出るところだった。
    やはり、か。アンドレ。
    彼は自分が行こうとしていたのだ。
    湖を横切る細い橋。
    月あかりだけを頼りに、そこを馬で渡るなんて、そんな危険なことを恋人にやらせる気など、彼には毛頭なかった。
    彼女があと1分でも遅かったら、彼はもう厩舎をあとにしていただろう。
    間に合って良かった。
    彼女は彼の手から手綱を取り上げる。
    「オスカル!」
    「悪いがアンドレ、おまえに行かせることはできない」
    「しかし」
    「ことは急を要する。この夜の中、おまえの眼では無理だ。私が行く。待っていろ」
    めったに使わない、主人としての断定的な口調だった。
    彼女がこういう言い方をしたときは、絶対に引かない。
    だから彼女が来る前に、出てしまおうと思ったのに。
    危険だと判っていても、見送らなければならない。
    やり切れなさを隠せない彼に、彼女はぴたりと身を寄せた。
    「愛する男になら、手荒に押し倒されるのも悪くないものだな。あの続き、期待してよいのだろう?」
    期待…?
    もちろんしていいに決まっている。
    彼がそう答えようとしたとき、彼女はもう愛馬と出て行ったあとだった。
    彼の頬に、掠める程度のくちびるの感触を残して。
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